失敗にしないからどなたでも豆乳を作ることができます!
豆乳は、植物性の飲み物として、健康や美容に優れた効果がたくさんあります。以下のような魅力が挙げられます。
1. 高い栄養価
豆乳は、大豆から作られているため、良質なたんぱく質を豊富に含んでいます。植物性たんぱく質は、体内で筋肉や細胞を修復・成長させる重要な栄養素です。また、豆乳にはビタミンB群、ビタミンE、カルシウム、鉄分など、健康維持に欠かせない栄養素も含まれています。
2. コレステロールを低減
豆乳には、コレステロールを下げる効果があるとされる「大豆イソフラボン」や「サポニン」が含まれています。これにより、心臓や血管の健康を守る手助けになります。動物性の乳製品に含まれる飽和脂肪酸が心血管疾患のリスクを高める一方、豆乳はそのリスクを軽減するのに役立つとされています。
3. 美容効果
豆乳に含まれる大豆イソフラボンは、女性ホルモンであるエストロゲンに似た働きをするため、女性の美容に良いとされています。肌の保湿力を高め、シミやしわの予防に役立つと言われています。また、抗酸化作用があり、老化防止にも効果が期待できます。
4. ダイエットサポート
豆乳は低カロリーでありながら、満腹感を与えるため、ダイエット中のおやつや食事の一部として取り入れることができます。豊富なたんぱく質と食物繊維が、体の代謝を促進し、脂肪燃焼をサポートします。
5. 乳糖不耐症の人でも安心
豆乳は乳製品とは異なり、乳糖(ラクトース)を含まないため、乳糖不耐症の人でも問題なく摂取できます。そのため、牛乳を避けている人やビーガンの人にも適しています。
6. 腸内環境の改善
豆乳には食物繊維も含まれており、腸内環境を整える効果があります。腸内フローラのバランスを改善し、便秘解消や免疫力の向上に寄与します。
豆乳は、その栄養価の高さと健康効果から、日々の食生活に取り入れやすい飲み物です。さらに、さまざまな料理にも使えるので、普段の食事にプラスすることで健康維持が期待できます。
自宅で豆乳を作るのは意外と簡単で、材料さえあれば誰でもできるので、手作りの豆乳は新鮮で風味も良く、お好みの濃さに調整できます。以下に、自宅で作る基本的な豆乳のレシピをご紹介します。
【自家製豆乳の作り方】
【材料】
- 大豆:1カップ(約150g)
- 水:3カップ(約750ml)
※オプションで甘味を加えたり、香りをつけたりするために、砂糖やバニラエッセンスを使うこともできます。
【道具】
大きめのボウル
ザル
ミキサー
大きめの鍋(吹きこぼれやすいので深めのものが◎)
豆乳を絞る布(さらし、目の細かいコットン布、または市販の豆乳絞り袋など)
保存容器
【作り方】
-
大豆を浸水させる(浸水)
- 大豆を洗ってから、ボウルに入れ、たっぷりの水を注いで約12~16時間(または一晩)浸水させます。
- 大豆が膨らんで柔らかくなります。
- 乾燥大豆を軽く洗い、ボウルに入れ、大豆の3倍くらいのたっぷりの水に浸します
- 夏場は6~8時間、冬場は10~12時間ほど浸水させます。大豆が水を吸って2~2.5倍くらいの大きさになったらOKです。水は途中で1~2回替えましょう
- (ポイント:浸水が足りないと、大豆が硬くてミキサーにかけにくくなります。浸しすぎると傷むことがあるので注意。)
-
大豆をミキサーにかける(生呉作り)
- 浸水させた大豆の水を切り、鍋に移します。
- 大豆100gに対し、水約800ml~1Lを加え、ミキサーにかけます。一度に全量ではなく、数回に分けて、なめらかになるまでしっかりと撹拌します。
- (ポイント:水を一度に加えず、少量ずつ加えながら回すとスムーズです。泡立て器で混ぜるような状態ではなく、粒感がなくなるまでしっかりと回しましょう。)
-
大豆を茹でる
- 浸水した大豆をザルにあけ、水気を切ります。
- 鍋に水を入れて、大豆を加え、中火で茹でます。沸騰したらアクが出てくるので、アクを取り除きながら茹で続けます。
- 約20分から30分ほど茹で、柔らかくなったら火を止めます。
-
大豆をミキサーで撹拌
- 茹でた大豆をミキサーに入れ、水を加えます(だいたい3カップ分)。
- 滑らかなペースト状になるまでしっかりとミキサーで撹拌します。
-
豆乳を絞る
- 撹拌した豆乳の液をガーゼやナイロン袋(または専用の豆乳絞り袋)に入れて絞ります。液体の部分が豆乳です。
- 残った豆のかす(おから)は別の料理に使うことができます。
-
豆乳を加熱
- 絞った豆乳を鍋に戻し、弱火で温めます。沸騰させないように注意しながら温めます。
- 時々かき混ぜて、豆乳が熱くなったら火を止めます。
-
お好みで甘味や香りを追加
- 甘くしたい場合は、このタイミングで少し砂糖を加えることができます。また、バニラエッセンスやシナモンを少量加えて風味をつけるのもおすすめです。
-
完成!
- 温かいままで飲んでも、冷やしてから飲んでもおいしいです。冷蔵庫で保存し、3~4日以内に消費しましょう。
【注意点】
- アクと泡:豆乳を作る過程で、沸騰させるとアクや泡が出てきます。これを取り除くことで、よりスムーズでクリーミーな豆乳になります。
- おからの利用:おからは捨てずに、他の料理(おからクッキー、ハンバーグ、スムージーなど)に活用できます。
手作り豆乳は、添加物が入っていないため、体に優しく、作りたての新鮮さが魅力です。また、濃さや味も自分好みに調整できるので、ぜひ試してみてください!
手作り豆乳の活用法
- そのまま飲む: できたての温かい豆乳は、それだけでご馳走です。
- 飲み物に: コーヒーや紅茶、ココア、スムージーに加えることで、優しいコクと栄養がプラスされます。
- 料理に: シチューやグラタン、鍋物、スープなどに使うと、牛乳とはまた違ったまろやかな仕上がりになります。
- デザートに: 豆乳プリンや豆乳ヨーグルト(豆乳と乳酸菌で作る)、豆乳パンケーキなど、ヘルシーなスイーツ作りにも活躍します。
少し手間はかかりますが、ご自身で作った豆乳は格別な味わいです。そして、同時にできる栄養豊富なおからも、ぜひ様々な料理に活用してみてくださいね。挑戦する価値は十分にありますよ!
豆乳作りの素晴らしい副産物「おから」は、栄養満点で、実はとても万能な食材です。栄養士の視点から、お料理とお菓子の両面でその魅力を最大限に引き出す方法をご紹介しますね!
まずは「おから」の魅力を再確認!
おからは「豆乳の絞りかす」と聞くと地味な印象かもしれませんが、栄養の宝庫です。
- 豊富な食物繊維: ごぼうの約2倍!腸内環境を整え、便通改善や生活習慣病予防に役立ちます。
- 良質なたんぱく質: 豆乳と同様、植物性たんぱく質が豊富です。
- 低糖質・低カロリー: 糖質が少なくカロリーも低いので、ダイエットや糖質制限中の方の強い味方です。
- 満腹感: 水分を吸って膨らむ性質があるため、少量でも満腹感が得られやすいです。
「生おから」と「おからパウダー」
お店で手に入るおからには2種類あります。特徴を知って使い分けましょう。
種類 | 特徴 | おすすめの用途 |
---|---|---|
生おから | 豆腐屋さんなどで手に入る、しっとりした状態のおから。風味が良いが、水分が多く日持ちしない(冷蔵で1~2日)。 | 卯の花、ハンバーグ、ポテトサラダなど、しっとりさせたい料理に。 |
おからパウダー | 生おからを乾燥させた粉末状のもの。長期保存が可能で、使いたい分だけ使えるので便利。 | クッキーなどサクサクさせたいお菓子、汁物やヨーグルトに混ぜる、小麦粉の代用など。 |
※おからパウダーを生おからのように使う場合は、パウダーの重量の3~4倍の水を加えて戻してください。(例:おからパウダー20gなら水60~80ml)
【お料理編】毎日の食卓にプラス!ヘルシーおからレシピ
おからの「かさ増し効果」と「旨味を吸う性質」を利用して、いつもの料理をヘルシーにボリュームアップさせましょう!
1. 王道の常備菜「卯の花(おからの炒り煮)」
まずマスターしたい基本の一品。ひじきや根菜の旨味をおからが吸って、滋味深い味わいになります。
- 作り方: 鍋にごま油を熱し、鶏ひき肉や細切りにした人参、しいたけ、油揚げなどを炒めます。おからを加えて炒め合わせ、だし汁、醤油、みりん、砂糖を加えて汁気がなくなるまで煮ます。仕上げにネギを散らせば完成です。
- ポイント: 生おからを使う場合は、最初にフライパンで軽く乾煎りして水分を飛ばしておくと、味が染み込みやすくなります。
2. ふわふわ食感!「おからハンバーグ/鶏つくね」
ひき肉の1/3~1/2量をおからに置き換えるだけ。驚くほどふわっと柔らかく仕上がり、冷めても固くなりにくいのでお弁当にも最適です。
- 作り方: 通常のハンバーグのレシピで、ひき肉の一部をおから(生おから、または水で戻したおからパウダー)に差し替えます。パサつきが気になる場合は、玉ねぎを多めにしたり、卵や牛乳(豆乳)の量を少し増やすと、よりジューシーになります。
- ポイント: 鶏ひき肉と合わせれば、さらにヘルシーな和風つくねになります。
3. 罪悪感オフ!「おからポテトサラダ」
マッシュしたじゃがいもの一部をおからに置き換えます。食物繊維が摂れるだけでなく、マヨネーズの量を減らしても満足感のある仕上がりに。
- 作り方: 茹でて潰したじゃがいもに、同量くらいのおから(生)を混ぜ込みます。きゅうりやハム、コーンなどお好みの具材とマヨネーズ、塩こしょうで和えます。
- ポイント: おからが水分を吸うので、ヨーグルトや牛乳(豆乳)を少し加えると、クリーミーでなめらかになります。
【お菓子編】おいしく食べてキレイに!おからスイーツ
小麦粉の代わりにおからを使えば、糖質を抑えたヘルシーなスイーツが簡単に作れます。
1. ザクザク食感がやみつき!「おからクッキー」
ダイエット中でも安心して食べられるおやつの定番。食物繊維が豊富で満足感も高いです。
- 作り方: ボウルにおからパウダー、米粉(または薄力粉)、砂糖、塩を入れて混ぜ、米油(または菜種油)と豆乳を加えて混ぜ合わせます。生地をまとめて薄く伸ばし、カットしてオーブンで焼きます。
- ポイント: 生地を薄く伸ばしてしっかり焼くとザクザクに、少し厚めにするとソフトな食感になります。ココアや抹茶、ナッツ、ごまなどを加えるアレンジも無限大です。
2. 濃厚なのにヘルシー「おからガトーショコラ」
小麦粉を使わずにおからパウダーで作る、しっとり濃厚なガトーショコラ。おからの風味をチョコレートがカバーしてくれるので、おからスイーツ初心者さんにもおすすめです。
- 作り方: 溶かしたチョコレートと卵、砂糖、おからパウダー、ココアパウダー、豆乳などを混ぜて型に流し込み、オーブンで焼きます。
- ポイント: ベーキングパウダーを入れずに焼くと、ブラウニーのように濃厚でどっしりした食感に仕上がります。
3. 朝食にもぴったり「おから蒸しパン/マフィン」
電子レンジでも作れる手軽な蒸しパンは、忙しい朝にもぴったりです。
- 作り方: 耐熱容器におからパウダー、卵、ベーキングパウダー、砂糖、豆乳(または牛乳)を入れてよく混ぜ、電子レンジで数分加熱すれば完成です。
- ポイント: 甘さ控えめにしてチーズやツナを混ぜれば、食事系のマフィンとしても楽しめます。
おから調理を成功させるコツ
- パサつき対策: おからは水分を吸いやすいので、料理に使う際はだし汁や調味料を多めにしたり、ハンバーグやポテトサラダにはヨーグルトや豆腐、豆乳などの水分・油分のあるものを加えると、しっとり仕上がります。
- 冷凍保存を活用: 生おからは傷みやすいので、使いきれない分は小分けにしてラップに包み、冷凍保存が可能です。使う際は自然解凍するか、電子レンジで解凍してください。
おからは、工夫次第で毎日の食卓を豊かにしてくれる素晴らしい食材です。ぜひ、ご紹介したレシピを参考に、あなただけのおから料理・おからスイーツを楽しんでみてくださいね!